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自分と会社の価値観にズレを感じただけで退職するのはもったいない

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歴史とは、現代人の感覚で読んでしまうと話がいっこうに進まないだけでなく、少しも面白くなくなってしまうのである。

- 塩野七生(歴史作家)

 

自分が属する企業やお店の商品・サービスをいちばん熱く、詳しく語れる人間ほど仕事のパフォーマンスも高いと思っている。当たり前のようであるが、意外とできていない人が多いもの事実である。


外資系でセールスをやっていたとき、私はアメリカの「親会社」が扱う商品の知識も頭に入れていた。それくらいやらないと、自信と落ち着きを伴ったオーラは出ないのだ。

 

通勤途中の電車内でも中吊り広告を見ては、その商品のメリットを最低3つ考え、それをもとに架空のセールスを頭の中で行うという練習も好きだった。だから、当時私のあたまの回転は冴え冴えだっといまでも思う。

 

その後、国内最大手の物流グループに転職したが、営業職を数ヶ月で辞めた。辞めざるを得なかった。なぜなら、自社で扱うサービスのメリットを見つけられなかったからだ。競合他社のサービスと比べ、品質から納期まで圧倒的にデメリットばかりだった。会社もそれに気が付いていた。実際、グループ全体において、利益率は最低だった。案件を抱えれば抱えるほど赤字を生み出すことに気が付き、私は早々に退職願いを提出させていただいた。

 

業績が好調だったり、誰もが羨むような福利厚生が充実した企業に勤めていても、辞める人は辞めるもの。会社や上司、同僚との価値観の違いが気になって辞める人も多いはず。けれども、溶け込みやすいところほど、ヌルヌルゆるゆるで人を成長させてはくれない。

 

居心地のいい企業にいれば幸せかというと、そうでもない。実際、人間関係がフラットな環境ほど「ネガティブ・ラポール」という心理的上下関係の逆転現象が起きやすい。なぜなら、人は生存本能で無意識のうちに他人より少しでも上に立とうとするからだ。

 

奴隷の鎖自慢という有名な話がある。

鎖に繋がれた奴隷同士は、鎖の自慢を互いにしあうという意味でもある。

 

差異を感じることはすごく大事である。けれども、遠くはなれたところからでも見える差異こそ重要なのだ。どれだけ、遠くから感じた差異を「言語化」できるか。それに長けた人をどの企業も欲しがっていると私は感じている。なぜなら、そういう人しか小さな社内改革を起こせないからだ。

 

社内改革なんてムリムリと思っている人もいるかもしれない。

そんな人ほど、会社の癌(がん)になっていることに気が付いてほしいのだ。 

 

今回は、久々にビジネスネタを書かせていただいた。

この記事が少しでも参考になれば幸いである。

 

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