テレワークと腰痛の意外な関係性
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労働スタイルの主流がテレワークになるにつれ、我々が恐れなければいけないことが一つある。それは、正しい情報を人伝いに直接手にする機会が激減していくことである。
情報には3種類ある。それは有益な情報と無益な情報、そして人に誤った知識を植え付ける有害な情報である。インターネットに蔓延る無料の情報はまさに三つ目の有害な情報に分類されるであろう。
特に注意が必要なのは、健康や医療に関する情報の選別にインターネットを活用するときである。ただでさえ、ネット世界における健康や医療関連の情報のほとんどはガセである。たとえ、医療関係者が顔出し、名出しで主張を唱えた記事でさえ疑ってかかる必要があるのだ。
世界では毎年約200万件の医学論文が発表されており、そのうち23%が2年以内に、15パーセントが1年以内に結論が覆され、7%が発表された時点で覆されているという事実がある。
特に我々日本人の多くは日本語で書かれた情報だけを頼りにしがちである。しかし、日本語で書かれた論文、その他情報等が誤りの指摘を受けるのは日本語ユーザーからのみである。つまり、それは日本語で書かれた情報の多くはガラパゴス化していることを意味するのである。
腰痛の原因は姿勢が悪いから?体のゆがみ?重い物の持ち過ぎ?いやいや、神経が圧迫されているからでは?
これらはすべて腰痛の原因とはなり得ないのである。それを裏付ける研究成果はとっくに発表されていて、日本は腰痛の治療に関しては欧米よりも20年遅れていると言われている。腰の痛みは腰に原因があるに違いないと思っている人は特に注意してほしい。
多分、これを読んでいるあなたも信じないかもしれないが、腰痛治療のターゲットポイントは体ではなく「脳」であるというのが世界の最先端医療の常識になっているのである。
腰痛疾患は心理・社会的危険因子と深く結びついていると言われている。同じ肉体労働をしていても、腰に痛みを発症する人と全くしない人がいる。それは、人それぞれがライフスタイル、信条、信念、思考、収入、不安の対象、ストレス耐性等に個人差があるからだ。つまり、痛みは体で起きているのではなく、「こころ」で起きているのである。
世の中が不安定になればなるほど、人の心も当然ながら不安定になっていく。特に自宅で仕事をする人が増えるにつれ、腰痛で苦しむ人の数も比例していくと私は予想している。この状況は、超高齢化社会に突入した我が国では決して看過できないことであり、かといってオフィスワークを推奨するわけでもない。
大事なことは情報リテラシーとヘルスリテラシーを上げることであり、我々が国に要求すべきことはお金や補償だけに留まらず、もっとメディア(インターネットも含む)に対する情報審査の徹底であると私は考えている。
テレワーク主流の時代になりつつある中で、実はとっくにテレワークスタイルにシフトして成功している人間が多数存在していることに目を向けていただきたい。そういう人たちは常識に惑わされず、規制のルールの中で新たにルールを作り続けていた人たちではないだろうか?
私はそう思う。あなたはどうだろうか?
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