自分を受け入れてもらいたければ、相手の世界観を受け入れる
こんにちは。
この間まで開催されていたオリンピックで起きたハプニングです。
男子柔道の試合後にそれは起きました。
対戦相手であるイスラエルの選手から握手を求められたエジプトの選手がそれを頑なに拒否し、最後まで応じることなく会場を引き上げてしまったのです。
その後、国際オリンピック委員会(IOC)はこのエジプトの選手に帰国処分を科したことを明らかにしました。
もちろん、その背景にあるのは政治的な対立です。
柔道は礼に始まり礼に終わるという一連の流れがあります。
しかし、 それはルールではありません。
ちなみに、レスリングでは最初に両選手が握手をしないかぎり、レフェリーは試合を開始しません。
オリンピック関連の記事で、私が個人的にもっとも感銘を受けたものをここで一つ紹介します。
それは、吉田沙保里選手を破ったアメリカのヘレン・マロウリス選手のインタビュー記事です。
彼女は吉田選手を研究する際に、少し変わったアプローチを試みたそうです。
それは、自ら相手に同化することです。
普通は相手の選手を研究すると敵対心が芽生えるものです。
しかし、ヘレン選手は敵対心よりも深い尊敬の念を感じたと言っています。
この記事には、我々の日常でも非常に役立つ「ヒント」が隠されていると思います。
相手のことを知るには、「相手の価値観を認める」ということがよく言われます。
しかし、よく考えるとそれは不可能に近いと言えます。
なぜなら、相手の価値観を認めるのは自分の価値観です。
つまり、自分の都合のいいようにしか相手の価値観を理解できないのです。
自分のことを相手に知ってもらいたいと願っても、相手は自分の価値観であなたを判断します。
結局、お互いの価値観を理解しようと思えば思うほど、真の理解からは遠くなってしまうのです。
ではお互いが理解し合うにはどのようにすればいいのか?
それは、相手の考え方や価値観ではなく、相手が見ている世界を受け入れることです。
そうすることによって、いままで見えなかった世界が見えるようになります。
いままで見えなかった世界から、あなた自身も気づかなかった「本当のあなた」を知ることもできるのです。
おわりに。
人は自分の都合のいいように世界を認識しています。
だから、自分の都合のいいように世界を変えることもできるのです。
あなたが認識しているものはすべて「言語で表せる」ということをご存知でしょうか?
人は言語で表せないものはすべて認識できません。
名前を知らない人は、実在はしていても認識はできないのです。
あなたが認識しているものは、すべて名前が付いているはずです。
自分は周りから受け入れられていないのでは?と感じたら。
そんなときは、誰でもいいので近くの人の名前を呼んでみてください。
その人にとって、あなたの存在はなくてはならないものとなるはずです。
相手の価値観ではなく、相手が見ている世界を受け入れる。
難しいかもしれませんが、相手に気づかれずにできることです。
ぜひ、試してみてください。
それではまた。
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