横浜ライフコーチング

世界一わかりやすいコーチングの教科書

ゴールが先。方法は後。

猫の横顔の写真

こんにちは。

ついにオリンピックが開幕しました。

いつものオリンピックは、終盤になるにつれ「あーもうすぐ終わってしまうのか」っていう気分になりますが、次の大会は東京ですからね。

それでも今大会の成功を祈りたいと思います。

きっと、たくさんの感動が生まれることでしょう。

 

忘れかけている方もいるかもしれませんが、今回出場する選手でいちばんすごいと私が思っているのが、マラソン男子カンボジア代表でタレントの猫ひろしさんです。

日本は重国籍を認めていないため、猫さんは日本国籍を持っていないカンボジア人です。

テレビのオールスター感謝祭ではおなじみの方でしたが、まさかオリンピックに出るとは誰も予想していなかったはずです。

しかし、私の推測ですが、猫さんはマラソンを始めた当初からオリンピックを目指していたと思います。

 

コーチングの世界では、「ゴールが先。方法は後。」という言葉があります。

ゴールさえ設定してしまえば、いくらでも方法は見つかるという意味です。

元来、コーチングはスポーツの世界で確立された心理的アプローチ方法です。

それが軍隊や一流企業に採用され、近年では個人レベルで行う「ライフコーチング」も盛んに行われるようになりました。

 

ゴールもただ設定すればいいのかというと、実際はそうではありません。

私は何度もこのブログで書いていますが、ゴール設定において非常に大事なルールがあります。

もし、これを知らない自称コーチがいたら、その人は本物のコーチではないと思ってください。

 

そのルールとは、「ゴールは現状の外側に設定する」ということです。

陸上のトラックの写真

猫ひろしさんは、ゴール設定におけるお手本だと思います。(本当のゴールは知りませんが)

普通だったら、オリンピックに出ると目標を立てた場合、自国の代表を目指すと思います。

実際、猫さんのタイムだと日本代表になるのはまず無理です。

けれども、人間の脳はゴール達成のためなら、立ちはだかるどんな障害も蹴散らかす力を持っています。

 

もし、ゴールを「オリンピックの日本代表になる」と設定した場合、自分より速いタイムを出した選手がたくさん出てくると、脳は「いかに速く走るか」ということにスポットを当て続けます。

 

そこで、ゴールを「とにかくオリンピックに出る!」と設定し直したらどうなるのか?

自分より速い選手がたくさんいるのに、オリンピックの代表なんて普通は無理ですよね。

けれども、代表争いに絡めない選手が「オリンピックに出る!」というゴールを設定した場合、それは正しいゴールと言えます。

なぜなら、現状の外側にあるゴールだからです。

 

自国の代表ではまず無理だと判断した脳は、もっと他にいい方法はないかと探し始めます。

これを「創造的無意識」と言います。

ゴールを現状に外側に設定さえすれば、あとは脳に任せていいのです。

ライバル同士のサラリーマンの写真

 もし、ゴールが現状の外ではなく内側だとどうなるのか?

このまま実績を積み重ねていけば、なんとかなりそうだ、というようなゴールだとなぜか達成できないことが多いのです。

 

これには二つの理由があります。

一つは、ゴールまでの道筋が見えると脳はそれに満足してクリエイティブに働いてくれない。

二つ目は、物理的な障害です。

サラリーマンの人が「部長になる!」とゴール設定した場合、他の社員全員がライバルになります。

社員が多ければ多いほど、達成する確立は低くなります。

もしかしたら、中途で入ってきた優秀な人間にその座を持っていかれることもありえます。

 

サラリーマン以外の例でいえば、ファッションデザイナーを目指している人とかもそうではないでしょうか。

実際かなり狭き門ですが、ゴールを「洋服を通じて世界平和を目指す」と設定すれば、ファッションデザイナーを夢見ていた人も違う道が見えてくると思います。

 

大事なことは、とにかく「ゴールは現状の外側」です。

現状の外側に設定することで、「挫折」という言葉が自然となくなっていくのです。

指の間をすり抜ける太陽の光の写真

おわりに。

 

人の数だけ夢があり、そこから生まれるドラマもあります。

我々は過去に生きた人たちの夢によって、いま生かされいると私は思っています。

 

今日、広島は71回目の原爆忌を迎えました。

私が暮らしている神奈川県では、2つの米軍基地で一般開放のイベントが開かれています。

平和な世界を目指してきた人たちの夢が叶いつつあるのかもしれません。

 

平和というゴールはとても果てしない感じがするものです。

けれども、決して臆することなく我々はそれを引き継ぐかなければいけません。

世界規模で見れば、平和はまだまだ現状の外側です。

だからこそ、解決策は数え切れないほどあるのです。

 

いまある平和に感謝しつつ、四年に一度のオリンピック中継を楽しんでください。

 

それではまた。