思考の歪みよりも矯正すべきもの
こんにちは。
あなたは麻雀をやりますか?
もしくはやったことがありますか?
私は麻雀のルールを知りません。
それでも、ある人の名前だけは知っています。
それは、桜井章一という人物です。
賭け麻雀の世界で20年間無敗だったようで、今では伝説の雀士と言われています。
何年か前に、書店で偶然手に取った本が桜井氏の著作でした。
それから何冊も読み漁りましたが、麻雀のルールさえ知らない私でもファンになってしまいました。
以前の私は、普通に働きながら本格的に格闘技もやっていました。
もちろん、試合では徹底的に勝負にこだわります。
肉体のトレーニングだけではダメで、メンタルも鍛える必要があります。
メンタルを鍛える際には、勝負の世界で実績を上げてきた人を真似るのがいちばんいい方法だと私は思っていました。
そんなとき出会ったのが桜井氏の本だったのです。
いまでも、桜井氏の元には多くのプロレスラーやプロ格闘家が助言を求めに来るそうです。
桜井氏には格闘技の経験はありません。
ではなぜ、リングで戦う人間が雀士に助言を求めに来るのか?
それは、ムダのない体の使い方を教えてもらうためなのです。
麻雀は頭脳だけの勝負だと思われがちです。
けれども、考え方の癖はそのまま体の癖となって表れます。
だから、相手の体の動きに表れる癖を読めないかぎり、勝ち続けることはできないのです。
つまり、勝つため(結果を出すため)に必要なのは、テクニックよりも「感じる力」とも言えます。
コーチングにおいて、考え方の癖のことを「ハビット」と言います。
例えば、毎朝コーヒーを飲むこともハビットです。
当たり前のように無意識で行うことはすべてハビットと言えます。
もうひとつ、「思考の歪み」という言葉もよく聞きます。
例えばの話です。
あなたが仕事で大きなミスをしてしまい、あまりのショックで立ち直れず会社に行けなくなってしまいました。
そんなとき、心の中で「私は本当に何をやってもダメな人間だ」と思っていても、実際には能力があるのに、完璧を目指すがゆえにうまくいかなかった可能性があったります。
思考の歪みは意識上にも表れるので、認知行動療法などで治していくことができます。
しかも、専門家のところに行かなくても、自分で治すことも十分可能です。
問題なのは「ハビット」。
無意識に行う判断や考え方の癖のほうです。
ハビットは、子供の頃の情動記憶がベースとなっていることがほとんです。
ファミレスでは騒いではいけないと思い込んでいる人は要注意です。
実際、ファミレスで騒いではいけないなんて決まりはありません。
子供の頃に、何度も両親や学校の先生に言われた言葉が刷り込まれてそう思い込んでいるだけなのかもしれません。
特に、怒られたりした記憶はそのまま判断基準のベースになっていきます。
では、考え方の癖を治すことは可能なのか?
それは充分可能です。
そのためには未来への働きかけを行う必要があります。
あなたが本当にやりたいと思っていること。
なりたいと思っている未来像。
もし、それらが簡単にイメージできてしまう場合は、本当に心の底から望んでいるものでない可能性があります。
心の底とは無意識よりも深いところ。
つまり、情動記憶や考え方の癖が及ばないところに存在するものだからです。
あなたが「いま」思いつくものは、すべて現状のマインドが生み出したものです。
現状のマインドとは、幼少期から積み重ねた脳のシステムとも言えます。
考え方の癖も、すべてその積み重ねられた過去の記憶がベースになっています。
だから、現状の外側にゴールを設定することで、「本当にやるべきこと」が自然と見えてきます。
現状の外側にあるゴールとは、未来のあなただけしか見えないものを指します。
未来志向になって初めて、一から「あるべき自分の姿」を作り直すことが可能になるのです。
おわりに。
多くの人は、現実世界は一つだけだと信じ込んでいます。
ゴールを設定すれば、その未来は存在することになります。
だからゴールを設定した人の数だけ現実世界は存在するのです。
アメリカでは、仕事をリタイアした人の平均余命が18か月だったという調査結果があります。
つまり、ゴールを失った人には未来の現実世界が必要がないことを意味します。
気持ちよく、ハッピーな人生を送りたければ、好きなことをやるしかない。
好きなことをやって笑える生活こそが、健康で長生きする秘訣。
これは長寿の人がみんな口を揃えて言っている事実です。
好きでもないことをして、我慢だけの生活。
それは、自ら巨人に踏み潰されにいくようなものだと思います。
好きでもないことで勝っても、その後が続きません。
それは、脳内に快感物質が流れないからです。
自分の限界を自分で決めていませんか?
限界を決めることで安心していませんか?
私は知っています。
限界なんて言葉は、もともとあなたにはなかったはずです。
そうではありませんか?