誰からも反感を持たれない技術
こんにちは。
イタリアが今年から9月22日を「子だくさんの日」に制定。
出産啓発キャンペーンとして始めたそうです。
ちなみに主な国の合計特殊出生率(2014年)は以下のようになっています。
フランス:2.01
スウェーデン:1.88
アメリカ:1.86
日本:1.42
イタリア:1.37
韓国:1.21
長引く不況と10%という高い失業率。
停滞する国力を回復させるためにイタリア政府主導で始まったキャンペーン。
しかし、市民からは「景気回復が先」と反発の声。
反発の声はそれだけでは収まりません。
政府が作成した、あるキャンペーン広告。
それに地元メディアが食いついたのです。
そのキャンペーン広告には次のようなことが書かれています。
「美しさに年齢はない。だが生殖能力にはある」
人の脳は説得をされると必ず反発を起こすようになっています。
コーチングではそれを「プッシュ・プッシュバックの原理」と呼んでいます。
普段のコミュニケーションにおいても同じ。
仕事の上での取引においてもそれは当てはまります。
反感。
ただ同意できずに反発をしてしまう感情のことだけを指すのではありません。
そこには「不快」という生理的な反応も含まれます。
上に挙げたイタリア政府のキャンペーン広告はまさにそれに当てると思います。
一方的にまくし立てる人。
聞いてもいないのに自慢をする人。
自分の立場のことしか考えていない人。
すぐ相手を否定する人。
こられのタイプも典型的な不快を振りまく人たちです。
しかし、我々も油断は禁物です。
何気ない会話。
何気ない仕草。
何気ないやりとり。
それらの中にも反感を持たれやすい要素はたくさん潜んでいるのです。
私はコーチになる前にある高額商品を販売する仕事をしていました。
※決して怪しい商品ではありません。
そのセールスマン時代に接客をした回数。
それは優に1万回を超えます。
しかもほとんどが一対一。
そんな経験を通じて、私は人に反感を持たれない技術を少しずつ学んでいきました。
部下もいたので、それは「対お客様」から得たものだけではありません。
その「人から反感を持たれない技術」を一言で説明するとこうなります。
それは、相手に逃げ道を作ってあげるということです。
後から知って驚いたのですが、これは極道の世界では常識のようです。
逃げ道を作ってあげるとは、こんなことも含まれます。
選択を迫らない。
ダメな部分を認めてあげる。
できないことも認めてあげる。
努力しないことも認めてあげる。
相手が悪くても一方的に非難しない。
相手を謝りっぱなしにしない。
真実を押し付けない。
判断を迷わせない。
などなど。。。
逃げ道をふさいでしまうと、反感はエスカレートしていきます。
反感の矛先がこちらに向かったときには、お互いの関係は修復不可能だと言えます。
自分の身を守るためにも必ず「逃げ道」は作ってあげましょう。
おわりに。
成功する方法。
儲かる方法。
引き寄せる方法。
うまくいく人もいれば、うまくいかない人もいます。
うまくいかないからといって、決して自分を責めないでください。
逃げ道を作る。
それは「逃げやすい道」を作ることではありません。
すべてを認めることを意味します。
人はベストな選択の結果、「いま」があります。
だから、すべての人は認められる存在だと思います。
逃げ道は必ず自分に対しても作ってください。
最後の拠り所は自分しかないのです。
自分を認めてあげる。
これができなければ何も始まりません。
信じる前に認める。
認めた先に新しい未来があるのです。
それではまた。